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私は、セクシャルマイノリティの当事者（FTX¹）で総合病院（主に内科・産婦人科）の看護師として働いていました。

病院勤務していた時は、限られた人にのみにカミングアウトしていましたが職場で公にカミングアウトをしないで女性として看護師をしていました。日常生活でも職場でも生きづらさを感じながら過ごしていました。そんな中で、思春期保健相談士という資格を取得する際に受講した性教育の研修で性教育と出会い、そこから本格的に性教育について勉強を始めました。性教育を勉強していく中でSRHR（リプロダクティブヘルス・ライツ：性と生殖に関する健康と権利²）という言葉を知り、今まで家庭や学生生活の中で性に関する正しい知識を得る機会がなかったことを残念に思いました。

自分自身が性に関する知識を得て、婦人科の手術目的で入院する患者様と関わる中で「SNSやインターネットで検索したけど正しい情報がどれか分からない。」「不妊のことで悩んでいたけど誰にも相談できなかった。」「30代後半になったけど、妊娠することを諦めたくない」という相談を受けてまいりました。病院で様々な患者様と関わらせていただく中で、事前に正しい知識を得ることで婦人科手術を受ける患者が少しでも減るのではないかと思い、女性の健康セミナーを開催したいと考えました。

看護師としての経験とセクシャルマイノリティの当事者で生きづらさを感じてきた経験を活かして、一人でも多くの方に正しい知識をもっていただき自分らしい人生を過ごせるお手伝いをさせていただきます。

①FTX：生まれ持った身体の性別は女性で、性自認は中性または無性（男女枠に当てはめられるのに違和感を感じる）の方のこと

②SRHR（リプロダクティブヘルス・ライツ）：性と生殖について、私たち一人一人が適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意志で必要なヘルスケアを受けることができ、みずからの尊厳と健康を守れることです。自分の性のあり方や妊娠する・妊娠しないの選択、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。　　www.joicfp.or.jp/jpn/know/about_srhr/what_is_srhr/